Webデザインのスキルを身につけたものの、「実際に案件を取る方法が分からない」「ポートフォリオがないと受注できないのでは」と不安に感じている方は多いのではないでしょうか。副業としてWebデザインで収入を得るには、デザインスキルだけでなく「案件を見つけて受注する力」が不可欠です。
実際のところ、未経験からでもクラウドソーシングや制作会社との連携を通じて案件を獲得し、月5万円の副収入を得ることは十分に現実的な目標です。
この記事では、Webデザイン副業の案件獲得方法を具体的に解説し、未経験から段階的にステップアップしていくためのロードマップを紹介します。

Webデザイン副業で受注できる案件の種類
案件の種類と単価の目安
Webデザイン副業で受注しやすい案件には、以下のようなものがあります。
- バナー制作:1枚3,000〜10,000円。広告バナーやSNS用画像の制作。制作時間が短く、初心者でも取り組みやすい
- LP(ランディングページ)デザイン:1ページ30,000〜100,000円。商品やサービスの訴求ページのデザイン制作
- Webサイトデザイン(トップ+下層数ページ):50,000〜300,000円。企業や個人事業主のWebサイト全体のデザイン
- WordPress構築(デザイン+実装):100,000〜500,000円。デザインからコーディング、CMS構築までを一括で対応
- ロゴデザイン:10,000〜50,000円。企業やサービスのロゴ制作
- サムネイル制作:1枚1,000〜5,000円。YouTube動画のサムネイル制作
月5万円を目指す場合、バナー制作(5,000円)を月10本、もしくはLP制作(50,000円)を月1本受注するイメージです。まずはバナーやサムネイルなど単価が低くても取り組みやすい案件で実績を積み、徐々にLP制作やサイト制作へステップアップしていくのが現実的な道筋です。
ポートフォリオの準備
案件受注の9割はポートフォリオで決まる
クラウドソーシングでもSNS経由でも、案件の受注率を左右するのはポートフォリオの品質です。クライアントは提案文やプロフィールよりも、「この人はどんなデザインが作れるのか」を作品で判断します。
ポートフォリオに載せるべきもの
実務経験がない段階でも、以下の方法でポートフォリオを充実させることができます。
- 架空のクライアント案件:実在する業種を想定して、架空のWebサイトやLP、バナーをデザインする。「カフェのWebサイト」「エステサロンのLP」など具体的な設定で制作する
- 既存サイトのリデザイン:気になるWebサイトを分析し、改善案としてリデザインする。ビフォーアフターを見せると説得力が増す
- バナートレース+オリジナル制作:プロが制作したバナーのデザインを模写(トレース)し、同じテイストでオリジナルのバナーも制作する
ポートフォリオサイトの作成
ポートフォリオの公開方法として、以下の選択肢があります。
- Figmaのプロトタイプ共有:デザインファイルをそのまま閲覧用リンクとして共有。最も手軽
- Notion:ポートフォリオページを作成して公開共有リンクを発行。テキスト説明も入れやすい
- WordPress:本格的なポートフォリオサイトとして構築。WordPress自体の実力もアピールできる
- STUDIOやWix:ノーコードツールで手軽にデザイン性の高いサイトを作成可能

クラウドソーシングでの案件獲得
主要なクラウドソーシングサービス
副業でWebデザイン案件を探す際、まず活用すべきなのがクラウドソーシングサービスです。
- クラウドワークス:国内最大級のクラウドソーシング。Webデザイン案件が豊富で、「未経験OK」の募集も多い。手数料は報酬の20%
- ランサーズ:クラウドワークスと並ぶ大手サービス。認定ランサー制度があり、実績を積むと優遇される。手数料は報酬の16.5%
- ココナラ:自分のスキルを「商品」として出品する形式。バナー制作やLP制作をパッケージ化して販売できる。手数料は報酬の22%
- Bizseek:手数料が業界最安級(10万円以下で10%、10万円以上で5%)。案件数は大手に劣るが、手取りが多い
提案文の書き方
クラウドソーシングで案件に応募する際の提案文は、受注率を大きく左右します。以下のポイントを押さえましょう。
- クライアントの要望を正確に読み取り、「理解しています」と伝える
- 自分のスキルや実績を簡潔にアピールする
- ポートフォリオのリンクを必ず添付する
- 納期や対応可能時間を明記してクライアントの不安を解消する
- テンプレートのコピペではなく、案件ごとにカスタマイズした提案文を書く
クラウドソーシングには低単価の案件も多く存在します。「バナー1枚500円」「LP制作5,000円」といった相場を大幅に下回る案件は、作業量に対して割に合わないだけでなく、業界全体の単価下落にもつながります。適正価格を意識し、安すぎる案件は避けることも大切です。
クラウドソーシング以外の案件獲得方法
SNSでの発信と集客
X(旧Twitter)やInstagramでデザイン作品や制作過程を発信することで、潜在的なクライアントとの接点を作ることができます。特にX上では「デザイナー探してます」という投稿も多く、普段から作品を発信している人に声がかかるケースが珍しくありません。
知人・友人からの紹介
「Webデザインを副業でやっている」と周囲に伝えておくだけで、紹介経由で案件が発生することがあります。個人事業主や中小企業の経営者は、信頼できる知人からの紹介で外注先を探すケースが多いため、身近なネットワークへのアピールは意外と効果的です。
制作会社のパートナー登録
Web制作会社の中には、案件の一部を外部のデザイナーに業務委託するケースがあります。制作会社のWebサイトで「パートナー募集」を探したり、SNSやイベントで制作会社のディレクターとつながったりすることで、継続的な案件獲得につなげることができます。
フリーランスエージェントの活用
実績が増えてきたら、フリーランスエージェント(www.lancers.jp・サイト終了)に登録するのも有効です。エージェントが案件の紹介から単価交渉、契約手続きまでを代行してくれるため、営業活動の負担を減らしつつ高単価の案件を獲得できる可能性があります。

単価を上げるためのステップアップ戦略
スキルの掛け合わせで単価を上げる
デザインだけでなく、関連スキルを組み合わせることで提供できる価値が増え、単価アップにつながります。
- デザイン+コーディング:HTML/CSSのコーディングまで対応できると、案件の幅が広がり単価も上がる
- デザイン+WordPress構築:デザインからCMS構築まで一気通貫で対応できると、1案件あたりの単価が大幅に上がる
- デザイン+ライティング:LPのキャッチコピーや本文まで対応できると、クライアントの手間が減り重宝される
- デザイン+マーケティング知識:「どんなデザインがコンバージョンにつながるか」を提案できると、コンサルティング的な立場になれる
継続案件を確保する
副業収入を安定させるために最も重要なのは、単発案件ではなく継続案件を増やすことです。一度取引したクライアントに対して、月次の更新作業やバナーの定期制作、SNS画像の継続制作などを提案しましょう。
継続案件は、毎回の営業活動が不要になり、クライアントの好みや要望も把握しているため効率的に作業できます。
専門ジャンルを持つ
「何でもやります」よりも、特定のジャンル(医療系、美容系、IT系など)に特化した方が差別化しやすく、単価も上がりやすい傾向があります。特定ジャンルの実績が蓄積されると、「この分野ならこの人」というポジションを獲得でき、指名で案件が来るようになります。
副業としての注意点
確定申告の準備
副業の所得が年間20万円を超える場合、確定申告が必要になります。経費(ソフトウェア代、書籍代、通信費など)の領収書は保管しておきましょう。会計ソフト(freee、マネーフォワードなど)を導入しておくと、確定申告の時期に慌てずに済みます。
本業との両立
副業で最も避けるべきは、本業に支障をきたすことです。受注可能な作業量を事前に見積もり、無理のないスケジュールで案件を受けましょう。納期に余裕を持たせることで、品質を保ちながら継続的に活動できます。
契約書の取り交わし
案件を受注する際は、作業範囲、納期、報酬額、修正回数の上限、著作権の帰属などを明記した契約書(または発注書)を取り交わすことをおすすめします。トラブルの多くは「言った言わない」の認識の違いから発生するため、書面で合意しておくことが大切です。
副業で会社にWebデザインの副業を申告する必要があるかは、本業の就業規則を確認しましょう。副業禁止の企業でも、許可制で認められるケースが増えています。事前に人事部門に確認しておくと安心です。
よくある質問(Q&A)
Q:Webデザインの副業を始めるために最低限必要なスキルは何ですか?
A:FigmaまたはPhotoshopでのデザイン制作スキル、基本的なデザイン理論(配色、レイアウト、タイポグラフィ)の知識、そしてHTML/CSSの基本的な理解があれば案件に応募できます。コーディングまで対応できると案件の幅が広がりますが、デザインのみの案件も多数あります。
Q:副業を始めてからどのくらいで月5万円を達成できますか?
A:個人差はありますが、スキルの習得に3〜6か月、ポートフォリオの準備に1〜2か月、最初の案件獲得までに1〜3か月程度が目安です。クラウドソーシングで小さな案件をこなしながら実績を積み、半年〜1年程度で月5万円を安定的に達成する方が多い印象です。
Q:クラウドソーシングの手数料が高いのですが、我慢すべきですか?
A:実績が少ない初期段階ではクラウドソーシングの集客力を活用するのが合理的です。手数料は経験を積むための「投資」と考えましょう。実績とクライアントが増えてきたら、直接契約やエージェント経由の案件を増やして手数料を抑えていくのが一般的な流れです。
Q:デザインツールはFigmaとPhotoshopのどちらを先に学ぶべきですか?
A:WebデザインのUI設計から始めるならFigmaがおすすめです。無料で始められ、UIデザインのワークフローに最適化されています。バナーや画像加工の案件を狙うならPhotoshopが必要になりますが、まずはFigmaで基本を押さえてからPhotoshopを追加するのが効率的です。
Q:実績ゼロの状態で案件に応募しても大丈夫ですか?
A:架空案件やリデザインで作ったポートフォリオがあれば応募は可能です。提案文でやる気と対応力をアピールしつつ、最初の数件は実績作りのために相場よりやや低い価格で受けるのも戦略の一つです。ただし、不当に安い価格で受け続けるのは避けましょう。
まとめ
Webデザイン副業で案件を獲得するには、ポートフォリオの準備、クラウドソーシングの活用、提案文の工夫が基本的な流れです。まずはバナー制作やサムネイル制作など取り組みやすい案件で実績を積み、LP制作やサイト制作へとステップアップしていきましょう。
月5万円を達成するまでの道筋は「ポートフォリオ制作 → クラウドソーシング登録 → 小さな案件で実績作り → 単価アップ → 継続案件の確保」というステップです。スキルの掛け合わせや専門ジャンルの確立を意識することで、さらなる収入アップも見込めます。


